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Galleries Section

ART OSAKA 2025

この度メグミオギタギャラリーは、ART OSAKA 2025 Galleries Sectionに出展いたします。現在弊廊にて開催中のグループ展「もののかたち」と連動し、本展では造形にこだわる国内外の作家を幅広く取り上げます。伝統技法と革新的な表現が融合した土屋仁応の木彫、繊細で深淵な田中福男のガラス作品、ひらがなの言葉を絵画的に再構成した中村ケンゴの日本画、フランス人グラフィティアーティスト・ティルトによる、都市の無常や混沌を封じ込めた壁画、ロサンゼルスのアーティスト・トラヴのタイポグラフィ建築絵画、同じくロサンゼルスで活動するゲイリー・ベースマンによる、ほろ苦い人生の美しさを称える絵画、フランス人作家ニコラ・ビュフによる、西洋の古典と日本の大衆文化を融合させた絵画や彫刻などを展示します。

Dates

2025年6月6日(金)-6月8日(日)

VIPプレビュー 6日(金) 13:00-15:00 *VIPのみ

プレビュー 6日(金) 15:00-19:00 *VIP、招待者、プレス関係者のみ

一般公開 7日(土) 11:00-19:00、8日(日) 11:00-17:00

大阪市中央公会堂 3F
中集会室 C-10 メグミオギタギャラリー
〒530-0005 大阪市北区中之島1-1-27

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土屋仁応

2025
47 x 67 x 23 cm
Painted camphor wood, borosilicate glass by Fukuo Tanaka

土屋仁応は1977年に生まれ、東京藝術大学で彫刻を専攻、2007年同大学大学院にて保存修復彫刻の博士課程を修了しました。土屋は、大学院にて古い彫刻に数多く触れた経験を基に、伝統的な技法と革新的な表現を用いて挑戦を続けてきました。2025年には富山県美術館にて個展「土屋仁応ー静けさの向こうに」(6月15日まで)が開催されるなど、国内外でますます人気と評価が高まっています。土屋は、木彫の表面から内側の淡い色彩が微かに現れる、独自の彩色方法を確立しています。また、頭の内側から水晶やガラスなどの玉眼を入れる、仏像と同様の制作方法を用いて、神秘的な表情を持った作品を生み出します。土屋は、形のない想念を生き物の姿を借りて具現化した、象徴的な動物像をモチーフに制作しています。

田中福男

Oni-chan Flower

2025

4.8 x 4.3 x 4 cm

Borosilicate glass, gold, silver

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田中福男は、ガラスアートの専門学校を卒業後、透明度の高い耐熱性の理化学ガラスを使って制作してきました。2024年に開催された土屋仁応の個展では、木彫のガラスの玉眼を担当、さらに初めて目以外のガラス部分も制作しました。長年ガラスの研究を続けた田中は、「インサイドアウト」と呼ばれる高度な技法を用いて、繊細な作品を生み出します。試験管状のガラスの外側に、点で打った別のガラスをバーナーで熱し、それが溶けて内側に入っていく過程で様々な模様に変化、全体の成形と同時に小宇宙を創造します。独特の色彩は、色ガラスや気化蒸着させた純金、純銀などの金属を加熱し、化学反応で生まれた色を組み合わせて作られます。その作品は葉脈や雪の結晶など、自然界の法則によって存在する美を彷彿とさせます。

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中村ケンゴ
旨味成分

2024-2025

38 x 45.5 cm

Mineral pigment, pigment and acrylic on Japanese paper mounted on wood panel (framed)

中村ケンゴは、多摩美術大学・大学院にて日本画を学び、Eメールで使われる顔文字、マンガの吹き出しやキャラクターのシルエットなど、現代社会を表象するモチーフを用いたユニークな絵画を制作してきました。海外での評価の高まりに連れ、2021年にAKIギャラリーにて台湾初個展、また同年には台北の関渡美術館にて開催された「模造風景」展にも出品しました。さらに2024年には、AKIギャラリーにて2回目の個展「中村ケンゴの現代日式絵画」を開催しました。1990年代にポップカルチャーと伝統技法絵画の接続を試みた中村は、近年では東アジアを含めた日本の文化と近代絵画との関係に関心が移ってきており、「ひらがな ぺいんてぃんぐ」シリーズをはじめ、「心文一致」シリーズの「自我曼荼羅」、「○△□」、「モダン・ラヴァーズ」「JAPANS」シリーズなどが、新たな取り組みとして制作されています。

ティルト
Sans titre (AG19)
2024
30 x 24 cm
Mixed media on plasterboard

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ティルトは、フランス・トゥールーズ出身のグラフィティアーティストです。1980年代にグラフィティムーブメントに出会い、1988年にスケートボードのランプに初めてタグを描きました。ティルトの作品には、都市環境の無常・混沌・身振りの痕跡が力強い色彩と形で描かれ、そのグラフィティの遺産が、かつてのアンダーグラウンドな表現や記憶を呼び起こす機能を果たしています。ティルトは大きな壁面にスプレーなどで描き、それを分割して個々の作品とすることで、ピースの一部である部分性を強調しています。まるで壁から直接切り取ってきたような、作品の臨場感やスケール感は多くの観客を魅了しています。

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トラヴ
Braced in time
2025
50.8 x 50.8 cm
Acrylic on wood panel

トラヴは、ロサンゼルスを拠点に活動する現代作家です。社会規範からの逃避としてグラフィティに惹きつけられ、やがてストリートの活動から壁画へと移行、さらに自身の物語を消費主義やデジタル変革を批判する作品に昇華させてきました。ストリートの文化と正統な美術界の両方を渡り歩いてきたトラヴは、生々しい個人的な歴史から、反抗・回復力・変容といったテーマを探求し、創造性に突き動かされた人生の中に見出した自由を表現しています。またこうした活動の傍ら、大規模な公共作品に携わることで社会に寄与しています。トラヴの「タイポグラフィ建築」は、壁や電車などへの落書きを起源とするグラフィティの文字を、その支持体である建築物と融合させてキャンバスに落とし込む大胆な絵画シリーズであり、創造的で本物であることを重視する彼の哲学を証明しています。

ゲイリー・ベースマン
Disko Jockey
2023
40.6 x 50.8 cm
Acrylic on canvas

シリーズ作品 “Memento Moa”(2022/2023)に登場する、愛しい故人を象徴するキャラクター、マニー・モアに乗ったウサギのディスコを描いています。ディスコは、記憶の象徴であるワスレナグサの花でできた手綱を握っています。モアは過ぎ去った過去の象徴として、本作は楽しい時間を想起させ、過去や故人の精神を乗りこなし、感謝する方法を示唆しています。

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ゲイリー・ベースマンは、多分野にまたがる美術家として、歴史、遺産、人間のあり方、特に愛や憧れ、喪失感を研究しています。「ほろ苦い人生の美しさ」を称える、唯一無二の図像と幻想的な物語を通して、彼の作品は大衆文化とファインアートの世界を融合させています。ベースマンは1960年に生まれ、生活が劇的に変化し、政治や文化が家庭に行き渡ったロサンゼルスで育ちました。ベースマンは、日常の観察や経験をドローイング、ペインティング、写真、ビデオ、インスタレーション・アート、パフォーマンス、ファッション、玩具デザイン、ソーシャルメディアなどの作品へと次々に変換しています。

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ニコラ・ビュフ
キューピッド、羽のカルトゥーシュ I
2025
42 x 43 x 3.5 cm
Plywood, paint, oil based chalk, varnish

キューピッドの特徴の一つである羽やハート、ネコ科の猛獣の尾の付いた額で全体の構造をまとめています。

ニコラ・ビュフは、1978年フランス・パリに生まれ、パリ国立高等美術学校を卒業後、2014年東京芸術大学博士課程を修了しました。ヨーロッパの古典文学から日本やアメリカのサブカルチャーまで、学識と大衆文化を混在させた多面的で総合的な世界を創造しています。1980-90年代、フランスにおける日本の大衆文化に影響を受けたビュフは、アニメ、特撮、漫画、ゲームへの情熱を育みました。その後、大学研究を通して、中世、ルネサンスやバロックを参照しながら制作しました。ビュフの作品は、ラ・メゾン・ルージュ、パリ(2007年)、東京都現代美術館(2008年)、パリ装飾芸術美術館(2010年)、原美術館の個展(2014年)、香港K11(2017-18年)、国立中世美術館(クリュニー美術館)(2018-19年)などで展示されています 。

©2025 MEGUMI OGITA GALLERY All Rights Reserved.

8-14-9 B1 Ginza Chuo-ku Tokyo 104-0061 Japan

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