
ゲイリー・ベースマン
ミヒャエル・ゾーヴァ
パウ・マルティネス
土屋仁応
Dreamland
想像上の、あるいは日常から枝分かれした場所に住む生き物の姿を象徴的に表現する作家たちのグループ展を開催。具象絵画と彫刻の展示を通して、鑑賞者を彼らの心的世界へ誘います。
この度メグミオギタギャラリーでは、グループ展 “Dreamland”を開催いたします。本展では、独自の物語を繰り広げる作家たちの作品に入り込み、そこに仮託された象徴的なメッセージを読み解きます。飼い猫や擬人化されたぬいぐるみたちが共存するゲイリー・ベースマンの絵画、日常に仕掛けた遊び心が光るミヒャエル・ゾーヴァのシュールな挿絵、もうひとつの現実を舞台に、現代に渦巻く感情をインパクトのある色彩と構成で描き出すパウ・マルティネスの絵画、土屋仁応による霊性を宿した幻獣の木彫などを展示します。作家たちの心象風景を反映した作品は、主観、体験、記憶、時に対抗意識を包含することで実社会との差異を生み出し、既存の様式に捉われない多様な世界を構築しています。想像と現実が巧みに交錯する展示をご堪能ください。
Dates
2026年5月28日(木)–6月6日(土)
12:00–18:00(5月29日(金)のみ12:00–21:00)
日曜・月曜 休廊
メグミオギタギャラリー
〒104-0061 東京都中央区銀座8-14-9 デュープレックス銀座タワー8/14 B1
03-3248-3405
info@megumiogita.com

ゲイリー・ベースマン
Disko Fever
2023
91.4 x 121.9 cm
Acrylic on canvas (framed)
キノコが生い茂る土地で、友人たちに囲まれているウサギのディスコを描いた作品です。画家は、音楽に没頭するような感覚や、友人たちと楽しむひとときのような、精神の広がりを表現しています。多くの古典的な童話に登場するキノコは、森の中に潜む魔法や神秘を象徴しています。また本作は、ベースマンが最近、自然や外の世界と再びつながりを感じていることも反映しています。
ゲイリー・ベースマンは、歴史、遺産、そして人間の在り方(特に愛、憧れ、喪失)を探求する学際的な美術家です。「甘く切ない人生の美しさ」を称える独自の図像と幻想的な物語を通じて、彼の作品は大衆文化とファインアートの世界を融合させています。1960年生まれのベースマンは、生活が劇的に変化し、政治や文化が家庭に浸透し始めた時期に、カリフォルニア州ロサンゼルスで育ちました。ベースマンは、日常の観察や体験を、ドローイング、絵画、写真、ビデオ、インスタレーション、パフォーマンス、ファッション、玩具デザイン、ソーシャルメディアなど、多岐にわたる表現へと昇華させています。長いキャリアを通じて、ベースマンの作品は世界中の美術館やギャラリーで展示されてきました。2023年には、120年以上の歴史を誇るニュージーランドのThe Suter Art Galleryにて個展 “Memento Moa” が開催され、新たなファンを魅了しました。
ミヒャエル・ゾーヴァ
Illustration for........
2018
17.5 x 33 cm
Acrylic on paper (framed)

ミヒャエル・ゾーヴァは1945年、ドイツ・ベルリン生まれの画家、イラストレーターです。ゾーヴァは1992年に画家として本格的に活動を始めると、ジャン=ピエール・ジュネ監督の映画「アメリ」(2001)にて、劇中に使われる絵画とランプを制作し、その知名度を確固たるものとしました。1枚の絵の中にいくつもの要素が同居しているかのような、ユーモアのある世界観と緻密な画風は世界中で高い人気を誇り、絵本の挿絵などを通して日本でも知られる作家の1人となっています。ゾーヴァ作品の特徴に関して、画家の青木正夫氏は、「主なモチーフに波、光、森、動物等があり、特に光に関してはイメージの高揚を図るため入念な計画が成されています。画中の登場者の表情や動作をやや強調することで象徴的に擬人化し、風刺的な視点からメッセージを与え、読み手の想像力との共同作業でイメージを最大限に広げていきます。」と述べています(青木正夫「ミヒャエル・ゾーヴァの世界観」)。

パウ・マルティネス
Space Junk
2025
91.4 x 91.4 cm
Acrylic on canvas
空間を浮遊する頭部は、サイケデリックな夢のシーン、あるいは惑星の象徴として、宇宙への恐怖を表現しています。
パウ・マルティネスは、1983年フィリピン・マニラに生まれ、現在マニラを拠点に活動しています。大胆な色彩と変異的なキャラクターを融合させた、表現主義(内面的な感情や主観的な意識を、外的な世界の歪みによって強調する手法)的な作品で知られています。平凡な日常と大衆文化の要素を組み合わせたその絵画は、美しい悪夢的な世界観で、社会の過剰さを暗くユーモラスに表現しています。マルティネスは、フィリピン大学にて視覚コミュニケーション、カラヤーン・カレッジにて絵画を学びました。海外でも展覧会を開催、絵画からサウンドまで多様なメディアを扱い、“Sewage Worker”(下水道作業員)の名でノイズ音楽家としても活動しています。近年の展覧会には、メグミオギタギャラリーでの個展 “Mental Door” (2025)、シルバーレンズ・ニューヨークでの “Junk DNA”、パリのパレ・ド・トーキョーでの “City Prince/sses”、ニューヨークのピント美術館での “50 Years in Hollywood”、シルバーレンズよりアート・バーゼル香港2019への出品、ウェスト・ギャラリーでの “WXXX” などがあります。