
Cryptids Dream Twice
土屋仁応
私は子供の頃から生き物の姿を絵に描いたり立体にするのが好きでした。特に空想上の生き物に心惹かれます。空想上の生き物は、強さや賢さなどの能力、平和や五穀豊穣など、人間の祈りが動物の形を借りて表れたものです。その姿は、古今東西、さまざまな形で表現されてきました。2025年のいま、もし私の目の前に現れるとしたらどんな姿だろう、というのを追求しています。- 土屋仁応
この度土屋仁応は、ハーバーシティ・ギャラリーにて香港初個展 “Cryptids Dream Twice” を開催いたします。土屋は1977年に生まれ、東京藝術大学で彫刻を専攻、2007年同大学大学院にて保存修復彫刻の博士課程を修了しました。土屋は、大学院にて古い彫刻に数多く触れた経験を基に、伝統的な技法と革新的な表現を用いて挑戦を続けてきました。これまでに台湾・オランダ・ドイツで個展を開催、また2025年には富山県美術館にて個展「土屋仁応ー静けさの向こうに」が開催されるなど、国内外でますます人気と評価が高まっています。土屋は、木彫の表面から内側の淡い色彩が微かに現れる、独自の彩色方法を確立しています。また、頭の内側から水晶やガラスなどの玉眼を入れる、仏像と同様の制作方法を用いて、神秘的な表情を持った作品を生み出します。
Dates
2025年6月4日(水)-7月6日(日)
Harbourcity Gallery
Harbour City, Tsim Sha Tsui, 香港
主催:Way of Difference

竜
2025
63 x 73 x 20 cm
Painted camphor wood, crystal
亡くした愛犬がモデル。天に昇ったあと竜になった、という私の願望。
獅子
2025
39 x 47 x 19 cm
Painted camphor wood, borosilicate glass by Fukuo Tanaka
獅子は強さのシンボルとして古今東西で愛される。私は、しなやかな、新しい強さのイメージを作りたい。


ネッシー
2025
26 x 60 x 26 cm
Painted camphor wood, crystal
私が幼い頃、周りの少年たちはネッシーの存在を信じていた。でも今は信じるものはほとんどいない。消えていくネッシーを形に残したい。